智積院から御簾の房飾りの実際

日本のタッセル(房飾り)編の第2弾は、前回に引続き京都からのご紹介です。

今回も2016年5月下旬に訪れた智積院で見つけたものです。
安楽寺では御簾が全て下がった状態でしたが、智積院ではちょうど巻き上げられた状態で
房の役割を見ることが出来ました。
智積院
智積院は真言宗智山派の総本山で東山にあるお寺です。
関東では成田山新勝寺や川崎大師平間寺、高尾山薬王院の大本山と関わる総本山でもあります。
ツツジの時期が過ぎていたのですが、見事な柏葉アジサイを見ることが出来ました。
智積院では国宝である障壁画長谷川等伯やその息子久蔵の桜図、楓図を見ることが出来ます。
桜図を描いた翌年、息子25歳を亡くした長谷川等伯は、55歳にしてその悲しみから立直るように
楓図を描いたと言われています。
 
さて、房飾りの写真の紹介です。御簾がくるくると巻き込まれてきちんと留められた形です。
なるほど、このように使うのだという良き見本を2日で見ることが出来たわけです。
背後にある絵はレプリカです。
 
以下はおまけの写真です。
庭園はツツジやサツキの山があり、見頃時期を過ぎていたものの所々にその満開時を想像するに足る遅咲きの花が良い雰囲気で魅せてくれました。ここを訪れるのは5月の始め頃をお勧めします。ついでに御簾の房飾りも見てくださいね。