京都安楽寺に見られる房飾り(タッセル)

2016年5月、京都は安楽寺に参りました。
京都安楽寺京都住連山安楽寺
そこで思いがけず出会った大きな房飾りをご紹介します。
安楽寺は京都市左京区にある浄土宗の寺院で、毎年7月には中風除けを祈願するカボチャ供養で有名であり、常時開門されていないお寺です。後鳥羽上皇の女官である松虫姫と鈴虫姫にちなんで、
通称「松虫鈴虫寺」とも呼ばれています。
山門の前には階段があり、両側には春は青紅葉を、秋には見事な紅葉が見られます。また4月5月はツツジやサツキが見事に咲き、お庭も綺麗なところです。
日本ならではの風通しの良い御簾に大変立派な鉤丸緒(こまるお)と呼ばれる房飾りが見られます。これは御簾を巻き上げた時に止めておくための役割があるもので、総角結び(揚巻結び)という方法で上方を結んだ房紐に3色のグラデーションの施された麻糸で作られています。丈も大変に長く立派なものです。

和裁の授業で和の紐飾りや房について習い、作成もしたことがあったものの、真剣な目で見たことが無かったので新鮮な気持ちになりました。
来る時に登った階段を下る時には爽やかな風が通り過ぎました。